豆鼓は中華の代表的な料理、麻婆豆腐によく使われ、ご家庭で作る方も豆鼓を入れて本格的な麻婆豆腐に仕上げています。
あまり有名ではない豆鼓ですが、少し加えるだけで旨味が加わり、豆鼓を入れるレシピも多く、何となく知っている方もいるのではないでしょうか。
でもよくわからないものを使うのって仕上がりが不安ですよね。
そこで豆鼓ってどんなものなのか、豆鼓がなくても代用できるものご紹介します。
■豆鼓って何?
豆鼓(トウチ)とは蒸した黒豆を麹菌で発酵させ、塩漬けして乾燥させたものです。
日本に豆鼓が伝わり、大徳寺納豆、浜納豆としてお茶漬けに入れたり、京都では京菓子に使われるなど、今でも食され、さらに豆鼓が元となって日本の納豆が誕生しました。
昆布やチーズ、醤油、味噌に多く含まれるグルタミン酸という旨味成分を多く含み、旨味調味料として中華料理に使われ、日本で言う味の素と同じ役割をしていて、味の素もまた、豆鼓と同じグルタミン酸が原料になっています。
豆鼓がよく使われる中華料理では、1人前大さじ1くらいを細かく刻んみ、炒め物、煮込み料理に使われ、豆鼓を入れると本格的な中華の味わいに仕上がります。
さらに、塩分を減らして作ったものが淡豆鼓(トントウシ・タンズシ)や香鼓(コウシ)として、漢方や生薬に使用され、消化を助け胃の負担を減らし、食欲不振や胃もたれ改善や、血糖値の上昇を抑え生活習慣病予防に効果があります。
■豆鼓醤について
豆鼓を細かくし、メーカーによって様々ですが、ニンニク、ショウガ、ごま油などを加えた調味料です。
豆板醤、甜麺醤と並びスーパーでも手軽に購入でき、簡単に旨味を加えることができるので、非常に便利です。
また、豆鼓を買ってきて、お好みで自家製豆鼓醤を作る方も多く、万能調味料として作って常備してみてもいいかもしれません。
★自家製豆鼓醤レシピ
豆鼓・・・250g
サラダ油・・・240cc
おろしニンニク・・・30g
■豆鼓の代用
★たまり醤油
和食で多く用いられるたまり醤油は、普通の醤油と違い大豆を麹菌で発酵させ味噌玉を作り、もろみ液を汲み出し、味噌玉にかけるを繰り返て旨味を限界まで出すことで、旨味が詰まった、たまり醤油が出来上がります。
豆鼓と同じ旨味成分のグルタミン酸を凝縮したたまり醤油を使うことで、豆鼓を使った時の本格的な仕上がりに近づけることができます。
★醤油
豆鼓に含まれるグルタミン酸と言う旨味成分は、普通の醤油にも含まれるので、普通の醤油でも代用可能です。
鍋肌に醤油を回しかけ、水分を飛ばすことで旨味が凝縮しさらに豆鼓に近づけることができます。
どこの家にもあるので、いざ必要になったときに代用品として使えます。
あり合わせ気持ち四川風麻婆豆腐。醤と豆鼓は醤油と味噌で代用。なんやかんやで味は整ったと思う。ひき肉代わりの薄切り豚と量の足りないネギがどう出るか。 pic.twitter.com/IsLjjwvZef
— 下家/藤田ひがしみずうみ (E.B.) (@eeebbb_ggg3) May 26, 2017
★味噌
豆鼓も味噌も豆を麹菌で発酵させたもので、旨味とコクがあり、豆鼓の特徴とも言える塩味も味わいも似ています。
日本でポピュラーな調味料を使うことで、豆鼓と似た味にわいを加えることができ、豆鼓がよく使われる中華料理は、味噌との相性もよく、美味しい料理に仕上げることができます。
今日の夕ご飯は回鍋肉、ささみと三つ葉のごま油和え、卵とトマトの中華スープ。回鍋肉の味付けは甜麺醤と豆板醤を同量に、豆鼓代わりの八丁味噌を少々。豚肉はしっかり、キャベツは手早く炒めて食感を生かすことが大切です。冷蔵庫で萎れてしまいがちな三つ葉はサッと湯がくと食べやすくなります。 pic.twitter.com/mwFHbSNLZV
— まいったねぇ (@maittaneeee) December 23, 2016
★納豆(大徳寺納豆、浜納豆)
みなさん納豆と言うと、独特の香りとネバネバが特徴の納豆が浮かびますが、室町時代より前は、粘りはなく塩気が強いものを納豆と言い、中国から伝わった豆鼓が原型となています。
それが今の大徳寺納豆や浜納豆と言われるもので、納豆菌を使って発酵させた現代の納豆とは違い、麹菌を使用して発酵させ、乾燥後に熟成して作られます。
見た目も味もほとんど豆鼓と変わらないので、代用品におすすめです。
また、ご家庭にある朝食の定番の納豆も、加熱すれば匂いとネバネバがなくなり、豆鼓の代用品になります。
o2のシェフが麻婆豆腐の作る時、豆鼓の代わりに納豆使えって言ってたから作ってみたけど自分史上最高の麻婆豆腐作れてとても満足してる。#料理好きな人と繋がりたい #お家ご飯 pic.twitter.com/DwMansBrys
— お料理ステー (@Mb9Dw) July 16, 2020
晩飯。……うっ、この赤かぼちゃの微妙な朱色と褪せたオクラの醸し出す茶色感がなんともインスタ映え(隠語)。昼の麻辣から胃を癒すべく、酸辣湯・辣抜き! 豆板醤と辛味豆鼓の代わりに江戸味噌と大徳寺納豆を使用。具は挽肉・玉葱・オクラ・赤かぼちゃなど。こんな見た目でもウマいんやで……w pic.twitter.com/ahRuKuZtOX
— 星崎連維@物書き(接種1回目完了) (@rennstars) September 5, 2017
★味の素
豆鼓は旨味を加える調味料として使われ、麹菌がタンパク質を分解してできたグルタミン酸が豆鼓の旨味になっています。
旨味を加える調味料として味の素は日本でもポピュラーな調味料で、味の素はグルタミン酸を結晶にしたものなのです。
同じ旨味を加えることができ、豆鼓を使った時の様な本格的な味わいになり、代用品として味の素は手に入りやすく、仕上がりも似ているのでおすすめです。
材料があるので今日も坦々。切らした豆鼓の代わりに味の素と香り付けに八角をぶち込んだら店で食う味になった。 pic.twitter.com/LIohqvdZhE
— しげやん⛅ (@sige_yang) November 2, 2017
■まとめ
代用品として使えるものが限られてますが、味噌、醤油、味の素は日本の家庭に常備する調味料です。
家にあるもので代用品になるものを探しているのであれば、どれかしらあると思います。
もしなくてもコンビニでもスーパーでも必ずと言っていいほど売っているので、代用品を気軽に手に入れることができます。
豆鼓がなくても代用品を使って旨味を加え、本格中華に近づけることができますので、代用品を活用してみてください。
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