料理のコクを出すために入れるバターですが、たまにスーパーから何かのきっかけでなくなってしまうことありますよね。
「入荷日未定」「おひとり様1個まで」
そんな張り紙を見てしまうと、他の物で代用できないかな、と思ってしまいませんか?
バターのコレステロールが気になるといったヘルシー志向の人も、バターの風味が苦手な人も、同じ思いをしたのではないでしょうか。
今回はバターの代用品をご紹介しますので、参考にしてくださいね。
■バターとマーガリンの違い
バターは乳脂肪から、マーガリンは植物性または動物性脂肪から作られています。
マーガリンは明確な原料のルールがあるわけではないですが、植物性の「パーム油脂」や「コーン油脂」「大豆油」などから作られることが多いです。
一方バターは牛乳から作られます。
この牛乳が不足すると、バターも店頭からなくなってしまうという事態が起こってしまうわけです。
味わいの差は、バターはコクがあるしっかりとした味で、マーガリンはバターに比べるとサッパリとしています。
バターよりもマーガリンの方が安く買うことができて、カチカチに固まらないのでトーストなどに塗るときはマーガリンを使っている人も多いのではないでしょうか。
■バターの代用
★マーガリン
上でも載せましたが、主な原料は植物性の油脂から作られています。
バターほどの強いコクはありませんが、バターに最も近い存在と言えますね。
固まらない性質で使いやすいために、お菓子作りにはマーガリンを使っている人も多いと思います。
値段も安く手に入り、お店の在庫も安定しているのでバターの代用としては最も適していると言えます。
お菓子や料理にちょっと加えると言ったことも簡単にできますよね。
マーガリンの中でもコンパウンドマーガリンというものがあります。
コンパウンドマーガリンは乳脂肪を50%使ったマーガリンなので、バターとほとんど変わりなく使えます。
抹茶のマフィンに使うバターはリッシュブルターニュ。正確にはバターじゃなくコンパウンドマーガリンだけど、雪のような真っ白な色が抹茶やフルーツパウダーの色味を綺麗に出してくれるのでお気に入り* pic.twitter.com/pHNfeaeojl
— Snow* (@Snows_HmSweets) December 7, 2015
★オリーブオイル
オリーブの実から搾りだした油です。
コレステロールが含まれていないため、普段使いの油をオリーブオイルにシフトしている人も多いと思います。
お店でも比較的よく見かける、手に入りやすい油です。
バターの代用として使うにはオリーブ独特の風味があっても、大丈夫なものに限定されます。
イタリアのフォカッチャというパンは、オリーブの風味を全面に出しているので、バターではなくオリーブオイルを使ったパンとして有名です。
どちらかというと、お菓子に代用するより、おかずで使われるバターの代用の方が違和感ありません。
キッシュなどの総菜パンやクリームシチューなどのホワイトソースなどがいいですね。
使うときは液体なので分量に注意が必要です。
固形バターで必要な量の3割から6割で使うとうまくできます。
溶かしバターの場合は同量で大丈夫ですよ。
オリーブオイルはオレイン酸が含まれており、美容効果が高く健康志向の人には向いていますが、風味が合わないものには代用が難しいです。
★アボカド
森のバターと言われることもあるアボカドはバターの代わりにすることができます。
ねっとりとした半固形状のため、バターと同じ分量で使うことができます。
バターのように溶けないので、溶かしバターの代わりにはなりませんが、パウンドケーキやクッキーなどの焼き菓子に使うことができます。
その際はオーブンの温度を通常より25℃ほど低く設定した方が上手に焼きあがります。
焼き上がりが緑色になってしまいますが、チョコのようなものが入っている場合は気になりません。
アボカドの味もなく、コクもしっかりあるので、色が気にならないものであれば、バターの代用には向いています。
アボカドにはオリーブオイルにも含まれていた、オレイン酸の他にビタミンAやビタミンEといった栄養価も高く、美容効果も高い食べ物です。
バターではなく、あえてアボカドでお菓子を作る人もいるようですよ。
バターの代わりにアボカドを入れたブラウニーを作ってみました pic.twitter.com/CCrJsLZ3aV
— 墨芳如花 (@Ochikobolenomi) February 12, 2020
★マヨネーズ
マヨネーズは卵と油を乳化させてできている物なので、油分と卵のうま味ががバターに近いと言えます。
すでにクリーム状になっているので、溶かしたりする手間がなくそのまま使えます。
サッと冷蔵庫から出せて使えるのは、かなり楽ですよね。
マヨネーズには酢が入っているのでそのまま食べると独特な風味がありますが、クッキーなどに入れて作っても、マヨネーズの風味が残りません。
コクはあるのに、ふわっとした食感になるのが特徴です。
★ラード
豚の背油から取り出された油です。
動物性油脂の代表的存在ですね。
お肉屋さんのコロッケの揚げ油はラードを使っていることが多いことから、総菜に使われるイメージが強いですがお菓子にも合いますよ。
沖縄のお菓子で有名な「ちんすこう」や「サーターアンダギー」はラードで作られていることを知っていますか。
そもそもバターで作らないお菓子もあるくらいですから、普段バターで作られているお菓子をラードで代用しても大きな違いは出ませんよ。
バターのような香りはありませんが、仕上がりはサクサクとした食感になります。
また、水分が入っていないので日持ちさせることができます。
★ココナッツオイル
ヤシの実から取り出した油でヤシ油といわれることもあります。
飽和脂肪酸が含まれていて、中鎖脂肪酸が多いため消化吸収がよく分解が早いとされています。
中鎖脂肪酸は脂肪燃焼効果も期待できるとも言われている油です。
20℃以下になると固形になりますが、低温でも固形にならないように加工されたものも販売されています。
ココナッツの独特の風味が少し残るので、甘い香りが苦手な人には向きませんが、あえてこの香りを活かしたものであれば用途が広がります。
液体の場合はバターで指定されている分量より少なめで、固形になっているものは、バターと同じ分量で使えるので使い勝手がいいですよ。
★太白ごま油
ごま油ですが、ごまの香りがしないごま油です。
なので、香りを気にすることなく料理やお菓子に使うことができますよ。
お菓子作りに使うと、生地がしっとりしますが、味わいはさっぱりに仕上がります。
コレステロールが入っていないので、バターを使う罪悪感を感じてしまうようなときはこれに代えてもいいですね。
液体なので、指定された量よりも若干少なめにすると出来上がりに差が出にくくなりますよ。
★ショートニング
植物性油脂や動物性油脂を加工した食用の油脂です。
固形になったものもあれば、クリーム状になっているものもあります。
植物性の場合はマーガリンから水分と添加物を取り除いたもの、と言えばわかりやすいかもしれません。
昔、まだ生クリームが主流ではなかった時代に、クリームとして使われていたこともありましたね。
バターのような香りはありませんので、総菜やトッピングの香りを引き立てたいときに使うのに向いています。
仕上がりはさっくりとしますので、お菓子であればビスケットのような焼き菓子にオススメです。
バターの代わりにショートニング入れたらサックサクに仕上がった(^-^)v
— ☆きらきらひかる☆ (@hoory12345) November 16, 2012
■まとめ
バターを使うものでも他の油で代用できることがわかりました。
● 液体の物は分量に注意
● 独特な香りが残るものは、その香りを活かしたものを作ること
● 香りが気になるときは風味が消えてしまうもので代用を
● 健康を考えて代用にとどまらず、日常使いすることもできる
液体のものはバターと同じ分量で使ってしまうと、うまくいかないときがあります。
この辺りは感覚でコツを掴んでいくしかなさそうですね。
とはいえ、いつものバターを他の油に代えることでカロリーやコレステロールなどを落とせることもわかりました。
それぞれの油の風味を活かして、普段使いしてもおもしろそうですね。
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