シフォンケーキ、パウンドケーキ、スポンジケーキのレシピには、サラダ油を使うことが多く、お菓子作りに使う油脂と言えばバターのイメージも強く、なんでサラダ油なのか、疑問に思う方も少なくないと思います。
サラダ油の香りが苦手だったり、サラダ油意外で作れないか気になりますよね。
そこで、ケーキ作りに使うサラダ油の代用品は何があるのか、そもそもどんな役割があるのか、ご紹介します。
■お菓子作りで油脂の役割
★伸展性をよくする
小麦粉に水分が加わると粘りの元となるグルテンが形成されます。
程よいグルテンは必要ですが、グルテンの粘りが強すぎてしまうと、生地が全然膨らまず、密度が高くなり、空気を含まないずっしりとした仕上がりになってしまいます。
そこで、油脂を加えることで、グルテンの形成を阻害し、生地の密度が低くなることで、空気を含んだ柔らかい生地になります。
★サクサクした焼き具合になる
グルテンの粘りを和らげることにより、空気が入る隙間ができて、熱が通りやすくなります。
日本を代表する料理の天ぷらも同じで、衣を作るときに混ぜすぎるとサクサクの衣にならなくなります。
ケーキ作りではムラになるので、しっかり混ぜないといけないため、油脂を加えて、グルテンの形成を抑えることで、焼いたときに水分が程よく飛び、油脂の分量で、しっとり感やサクサク感を調節できるようになります。
■なぜサラダ油なのか
パウンドケーキやスポンジに使う油脂は基本的に、バターの場合が多く、各ご家庭の好みでサラダ油を使っていますが、シフォンケーキの場合は、パティシエでもサラダ油を使うレシピが基本になっています。
なぜかというと、サラダ油のように常温でも液状の油は、お菓子作りでよく使うバターと違い、冷やしても凝固せず、シフォンケーキの独特の柔らかい、ふんわりとした仕上がりにしてくれます。
さらに、バターは香ばしく、コクを出してくれる嬉しい役割をしてくれますが、逆にそれが味に重みが出てしまい、シフォンケーキのシンプルな味わいで、柔らかいケーキには少し邪魔になってしまいます。
そこで、使う油脂をサラダ油にすることで、さっぱり仕上げることができるので、シフォンケーキの繊細な部分を味わうことができるのです。
■サラダ油代用
★オリーブオイル
日本でもポピュラーになったオリーブオイルは、サラダ油ではなくオリーブオイルを日常で使う方も多く、家に常備している方も多いと思います。
急遽サラダ油の代用品が必要になったときや、サラダ油がない時、常備している油がオリーブオイルの方は是非使ってみてください。
★太白ごま油
パティシエも太白ごま油に注目している方も多く、お菓子作りに使う油としても人気があります。
通常の料理にも使用でき、ごま油と付くので、黄金色をした香ばしいイメージがしてしまいますが、全く逆で、無色透明で、無臭が特徴です。
ケーキの味にも、見た目にも影響が出ないので、代用品としておすすめです。
昨日作った抹茶シフォンケーキ(^^)
途中、失敗にもめげず、やっと上手に出来たかな⁉️
サラダ油の代わりに太白胡麻油使いました^ ^
#抹茶シフォンケーキ#太白胡麻油 pic.twitter.com/XqoLZ0vJEE— ゆっこ (@askaandyuko) June 10, 2017
★グレープシードオイル
名前の通りブドウを原料とした油でサラダ油と同じ植物油です。
繊細な仕上げりになり、グレープシードオイルは無味無臭なので問題なく使用でき、サラダ油の独特の香りが苦手な方や、美容に気を使っている方など健康意識が高い人は、積極的に使っているので代用品としておすすめです。
かぼちゃのシフォンケーキを焼きました。皮もみじん切りにして入れたので、ポツポツ見えるのは皮です。今回サラダ油の代わりにグレープシードオイルを入れてみました。ふわふわで切るの難しいそうです(꒪ȏ꒪;)#お菓子作り #手作りお菓子 #おやつ #かぼちゃ #シフォンケーキ pic.twitter.com/v1B13kZE1P
— タジマニアから出たことのない☆eyes215 (@O_AUTO_WORKS) October 2, 2016
★マーガリン・バター
マーガリンやバターにもケーキ専用のものがあり、もちろん通常のマーガリンもケーキ作りに使用できます。
マーガリン、有塩バターの場合には塩分が入っているので味に影響が出てしまうので、量に気を付ける必要があります。
しかし、お菓子と塩分の相性はよく、あんこや甘酒にも少量の食塩を混ぜたり、ソルティークッキーや塩キャラメルなども人気がありますよね。
塩味を加えることで、甘味を感じやすく味にしまりが出るので、いつもと違う大人な味わいに仕上がります。
粒あんを使って、小倉トーストの味をイメージして作ってみました。シフォンケーキのような感じでサラダ油の代わりに普通のマーガリンを使いました。味は、昔食べた事があるような感じの味になりました。ほぼイメージ通りです(笑) pic.twitter.com/H3UwGtiSOw
— 福井英史 フクイのカレー (@41Fukui) September 22, 2019
★ココナッツオイル
健康志向が高まりたくさんのオイルが人気ですが、ココナッツオイルは比較的安い値段でスーパーでも手に入りやすく、使い道も多いオイルです。
ココナッツの独特の風味を味わえることができ、ココナッツ風味の美味しいケーキに仕上げることができ、代用品におすすめです。
ココナツシフォンケーキを作った。普通のシフォンケーキの、小麦粉の一部をココナツ粉とアーモンド粉にし、水の代わりにココナツミルク、サラダ油の代わりにココナツ油で焼き上げ、表面にココナツミルク+シロップを塗り、ココナツファインを振った。 pic.twitter.com/i8QBR9rOFG
— くるくるおばけ@ブログ「大相撲取組内容」 (@kuru2obake) August 30, 2015
■まとめ
ケーキに使わないイメージが強いサラダ油でしたが、お菓子作りが好きな方は、常備している油なので、よく使うことが多いんです。
節約や、代用品としてではなく、サラダ油を使う理由があり、ご紹介した代用品として使用できるものはほんの一部で、同じ植物性の液状の油なら代用ができそうですね。
ご家庭にあるもので簡単に代用できるものも多いので、代用品を使って、美味しいケーキを作ってみてください。
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