和食に欠かせない調味料といえば、みりんですよね。
でも、みりんと一口でいっても種類がいくつもある上し、なんだかわかりにくい!そんな経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回はそんなみりんについて解説していきます。
■本みりんとは?
もち米、米麹、焼酎のようなアルコールや糖類を使い、糖化熟成させてつくるものです。
アルコール度数が14%ほどあり、酒税法の扱いでは「酒」となるため、免許を持っているお店でしか販売できません。
まろやかで上品な甘さを引き出すことができるため、煮物などに使います。みりんの持つ甘味を活かした料理に使うのがベストです。
100gあたりの栄養は43gを超える割合で炭水化物で、水分が47gです。
カロリーは241kcalとご飯とほとんど変わらないことから、高カロリーといえます。原料がもち米のお酒ですから当然といえばそうですね。
今日で空いてしまった。
美味かった。
本みりんは料理よりソーダ割りだな笑 pic.twitter.com/tHlognpkzg
— K✨ma (@buellkma) January 19, 2021
■酒みりんとは?
種別は「発酵調味料」となり、みりんと作り方は似ていますが、出来上がったみりんに塩を混ぜて飲めなくしたものです。
アルコール度数がみりんと同じであっても、塩を入れることにより飲用に適さなくなり「酒」ではなく「調味料」扱いになります。
このことで、酒類販売の免許がないお店でも販売できるようになります。
また、酒税がかからないため本みりんよりも安く買うことができます。
塩分があるため甘味よりもサッパリとした味付けに向いています。アルコールがあるので肉を柔らかくしたい、魚の煮崩れを防ぎたいという用途にも使えますよ。
■白みりんとは?
味や作り方は本みりんと同じものですが、醸造期間が短いものをいいます。
つまり、白みりんは本みりんの中をさらに細かく分けた際の呼び名、というわけです。
本みりんには色が2種類あって、熟成が進んだ琥珀色に近いものを「赤みりん」、短期間で熟成させたものを「白みりん」と呼びます。
一般的に売られているみりんはほとんどが白みりんです。
味や成分は本みりんとして売られているものと変わらないため、料理の使い方も変わりません。
流山は白みりん発祥の地だそうで、博物館の展示にはみりんコーナーがあるほど。市内には今も醸造所があります。江戸時代には江戸川の水運もあってか、この地は商都としても栄えたそう。(ちなみにお隣の野田市は醤油の街です)
流山の白みりんについてはこちらから:https://t.co/kuSW9FPlEt pic.twitter.com/XVRqrqCMre
— タタ村さん😷タタールスタンファンブック発売中! (@tatamullina) June 30, 2018
■本みりん・酒みりん・白みりん違い
・本みりん
原料・・・もち米、米麹、焼酎やアルコール、酒税法で定められた原料
アルコール・・・14%
作り方・・・糖化熟成
塩分・・・なし
・酒みりん
原料・・・米、米麹、アルコール、糖類、食塩など
アルコール・・・14%
作り方・・・発酵や混ぜ合わせ、塩を加える
塩分・・・2%ほど
・白みりん
原料・・・もち米、米麹、焼酎やアルコール、酒税法で定められた原料
アルコール・・・14%
作り方・・・糖化熟成
塩分・・・なし
この3種類の違いは「塩分が含まれているかどうか」が大きなポイントになります。
塩分が含まれていることにより酒税がかからず安く買える、塩分が含まれていることにより味が大きく異なるという点ですね。
■まとめ
● みりんは素材の甘みを引き出し、柔らかくしながらも煮崩れを防ぐ役割がある
● 塩が含まれたものがある
● みりんの種類によって味わいが大きく異なる
● 熟成の度合いによって色合いや味の深みが変わってくる
みりんは江戸時代から続く日本の伝統的な調味料です。
当時は調味料というより「甘いお酒」として飲まれていたようですが、料理にも使っていたことはいうまでもありません。
お屠蘇にも使われるみりんは、地域やメーカーによっても味わいが変わる調味料です。
旅行へ出かけたときは地元の酒店などで、普段とは違うみりんを探してみても面白いかもしれませんね。
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