トマトと一緒に煮込んだ、ラタトゥイユという料理を食べたことありますか?
日本でもたくさんの野菜が食べられるヘルシーな料理として、最近では知られるようになりました。家で作るという人も多いかもしれませんね。
そんなラタトゥイユに、ズッキーニはなくてはならない存在です。見た目はきゅうりにそっくりですが、栄養は効能はどのようなものがあるのでしょうか。
今回はそんなズッキーニについて解説していきます。
■ズッキーニの栄養
じつはズッキーニにはいろいろな色や形があります。緑色をしていてきゅうりが大きくなったようなものが一番有名ですが、黄色いものやとても大きいもの、白くて円盤状になっているUFOズッキーニなんていうものもあるんですよ。
栄養の量は色によって多少の誤差がある程度で、大きく変わらないとされています。
かぼちゃの仲間でもあるズッキーニは、栄養も多く含まれている野菜です。
カリウム
100gあたりの含有量は320mgです。
カリウムには体内の塩分濃度の調整をして、余計な水分を体の外に出すはたらきがあります。塩分濃度の調整をしてくれることから、高血圧の予防にもつながります。
余計な水分を外に出すことで、むくみの予防も期待できますよ。
ビタミンC
100gあたりの含有量は20mgです。
ビタミンCにはコラーゲンの再生に必要な栄養素で、皮膚を丈夫にする役割があります。皮膚のメラニン細胞の生成を抑えることから、日焼けを防ぐことができるのは有名な効果ですよね。
免疫力の向上が望めることから、風邪を防ぐ作用もあります。
βカロテン
100gあたりの含有量は310µgです。
「カロテノイド」の一種で、体内で必要な分だけビタミンAに変換する特徴を持っています。
βカロテンには活性酸素をおさえるはたらきが見込めるため、老化防止への期待ができます。
細胞の老化を防ぎ血管の健康を保てることから、動脈硬化などの生活習慣病の予防にも役立つと期待されている栄養素です。
葉酸
100gあたりの含有量は36µgです。
葉酸には細胞分裂の際に必要な栄養素とされるため、妊娠初期には特に必要とされます。
葉酸が赤ちゃんの成長を助けてくれる、という理由で妊婦さんには必要と言われているのですね。
ほかにも、赤血球の生産に必要な栄養素であることから、貧血予防にも役立つ栄養でもあります。
食物繊維
100gあたりの含有量は1.3gで、キャベツなどと同じくらいの量です。
食物繊維は腸内環境を改善するはたらきがあり、脂肪の吸収を妨げることができます。
これによって血中のコレステロールを下げることができるため、血管の健康を保つことがで期待できます。
便秘などの改善にもつながりますよ。
■ズッキーニの効能
カリウムの効果によって、余分な水分を出してくれて、食物繊維の作用で便通がよくなることからもデトックス作用が高い食材だと言えます。
カリウムの水分排出作用によって、体温を下げる効果もあります。
また、ビタミンCが多く含まれていて日焼けなどの肌トラブルを防げることからも、夏に食べてほしい野菜の1つです。
ズッキーニ1本(約200g)で1日に必要なビタミンCの半分近くが取れます。
ビタミンCは水溶性ビタミンで熱に弱いため、できれば生で食べたい栄養素です。少し苦みがあるので苦手な人もいるかと思いますが、薄切りにして塩で揉むだけでもおいしくなります。試してみてくださいね。
■ズッキーニの代用品
ズッキーニを使った新しいレシピで作ってみたい、そう思って買い物へ出かけたら売っていない!なんていうことも。
そんなときは代用品を使って調理できますよ。
☆ きゅうり
見た目もそっくりなきゅうりはズッキーニの代用としても使えますが、場合によっては工夫が必要なこともあります。
ラタトゥイユといった煮込み料理に使うのであれば大丈夫ですが、フライやオーブン焼きといったものは水分の多さから、べちゃっとなってしまうためあまり向きません。どうしても、というときは電子レンジであらかじめ加熱して水分を飛ばすか、塩でもむなどの工夫をしましょう。
先日のお弁当🍱
持て余しているきゅうりをズッキーニ代わりに使いまくっている pic.twitter.com/ZJ0oBO4RTn— むらかみ (@mrkm9) September 2, 2017
☆ ゴーヤ
煮ても果肉が割としっかりしているため、代用することができます。食感もズッキーニにそっくりです。ネックなのは苦みが強いこと。苦みが苦手な人は向いていないかもしれませんが、味の濃い料理であればある程度気にならなくなります。
#ナマステご飯 さんの「ゴーヤフライ」作ってみた。ゴーヤの苦み好きなので皮は取らずに。ワタの部分もトロトロで美味しい🍴✨ 苦いの苦手な人はズッキーニで作っても美味しそう😄@namastegohan pic.twitter.com/4VyRhxaWJm
— さくら (@sakura_saku0407) September 15, 2020
☆ マッシュルーム
え?きのこ?と思われたかもしれませんが、マッシュルームでも代用できます。
マッシュルームは煮ても食感がしっかり残るため、ズッキーニと同じように使うことができるんですよ。見た目はまったく違いますが、味も淡白なため、料理の邪魔をしないので適しています。より食感を強く出したいときは、厚めに切るのがポイントです。
今日のお弁当は昨日作ったマッシュルームとチキンのトマト煮込みを使ったドリア。マッシュルーム、大きくてびっくり。 pic.twitter.com/jqS9KaO6iB
— sachie (@Sachie0622) February 5, 2020
☆ エリンギ
マッシュルームと同じように使えます。エリンギの特徴はコリコリした歯ごたえですよね。加熱しても食感が変わらないため、煮ても炒めても使えるのがうれしい食材です。味をよく浸み込ませたいときは縦に割いて、食感を強く出したいときは輪切りにすると良さが出ますよ。
今日の夕食は
・チキンカチャトラ
鶏もも肉のトマト煮込み。
レシピにはないエリンギ入り。
昼のパスタとこの夕食で食べきりましたが、ソースが残っているので明日、もう一食パスタに使える。#夕食日記#おうちごはん pic.twitter.com/6wmVDTtIrT— 瀬戸内穴子 (@setouchianago) November 7, 2020
☆ なす
煮すぎてしまうと溶けてしまうので、加熱時間には注意が必要ですが、フライや炒め物といったものの代用には適しています。油をよく吸うので、ズッキーニによく似ている食材です。普段からよく見かける野菜なので、手に入れやすいのもポイントです。
水炊きとなすのフライ試作3号 pic.twitter.com/AoxyEC3twl
— YGT|SYN@心技体(極) (@SYN_HKT) November 7, 2020
■まとめ
ズッキーニの栄養や効能、ないときの代用品について解説しました!
● カリウムやビタミンC、βカロテンが豊富
● 体内の塩分や水分調節をしてくれるので、夏に積極的に食べたい野菜
● 加熱して食べるイメージが強いが、生でも工夫次第でおいしく食べられる
● 代用品は調理方法によって、使い分けるとよい
最近よく見られる野菜とはいえ、まだなじみがあるとは言えないズッキーニ。
緑色以外の色もあるので、食卓の彩りのためにもいろいろな種類を試してみるのもいいですね。
UFOズッキーニなんて子どもも喜びそうなネーミングのものもあるとのことです。
ちょっとユニークな視点で、子どもの野菜好きへのアプローチをしてみるもの面白いかもしれませんよ。
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