塩麴の効果について<作り方と代用できるモノを分かりやすく紹介>

代用・食品

お肉を柔らかくしたり、下味に使ったり、いろいろなものに使い勝手のいい塩麹。

いつも使っている人も多いかもしれません。

 

毎日の料理に欠かせない人も、そうでない人も塩麹のことをもっと知って、使いこなせたらいいですよね。

 

ちょっとうっかり切らしてしまった、買おうと思ったのに売り切れていた、そんなときのために代用品の使い方もご紹介します。

 

■塩麴とは?

その名の通り「塩」「米麹」で作られたものです。

 

はっきりとした風味を付けるわけではありませんが、お肉を柔らかくしたり、料理の味をうまく調和させてくれる作用があります。

 

塩が入っているので塩味はありますが、それに加えて甘みやうま味をを引き出してくれる、魔法のような調味料です。

 

 

近年、流行り始めた塩麹ですが、東北地方では古くから「三五八漬け」と呼ばれる塩麹で漬けた料理があり、これがルーツになっているようです。

 

これは、塩:米麹:米=3:5:8で漬け床を作って野菜や魚を漬ける方法です。

 

塩麹はこの三五八漬けから米を抜いて、塩と米麹だけで作ったものになります。

 

■塩麴の効果

塩麹に含まれる酵素がお肉を柔らかくしてくれて、栄養素もたくさん含まれています。

 

消化を助けてくれる酵素も入っているので、胃腸にやさしいといえます。

 

 

また、塩味がついているので、塩の代わりに使えますが、塩のしょっぱさだけではなく、甘みやうま味をうまく素材から引き出してくれる、うれしい効果もあります。

 

 

塩麹にはビタミンB群が含まれているため、疲労回復や皮膚の状態の改善も期待もできます。

 

腸内環境を整える働きもあるので、免疫力をアップさせたり、美容へのアプローチも期待できそうです。

 

■作り方

液体の塩麹が市販されていますが、自分でも簡単に作ることができます。

材料
● 塩…35g
● 麹…100g
● 水…適量

材料はこの3つだけです。

作り方は簡単なのですが、、塩の量と水の量には気をつけなくてはなりません。

 

塩を麹に対して35%以下にしてしまうと、カビや腐敗の原因になってしまうからです。

 

塩の摂りすぎには気をつけたいところですが、ここは抑えておきたいポイントのひとつです。

 

作り方
1・煮沸消毒した瓶に材料を入れます。水は塩と麹の高さまで入れるようにしましょう。
多すぎると塩分濃度が薄くなって腐敗の原因になり、少なすぎると発酵しなくなってしまいます。

2・材料を入れたら清潔なスプーンで軽くかき混ぜます。

3・このまま室温に置いて10日~14日放置すれば発酵が完了、出来上がりです。

瓶に入れた翌日あたりに米麹が水分を吸って、水位が下がってしまうことがあります。

そのときは、水を塩と米麹の高さまで足しましょう。

 

■塩麴の代用品

そんな便利な塩麹ですが、切らしてしまったり、作っている途中で発酵が間に合わない、といったことも起こりますよね。

そんなときはこれらで代用することができます。

★ヨーグルト

ヨーグルトに含まれる乳酸菌が塩麹と同じようにお肉を柔らかくしてくれます。

 

海外では鶏肉を柔らかくするために、ヨーグルトに漬けこむところもあるんです。

 

塩分がないので、味に影響させたくないときに使うといいですね。

★味噌

味噌も麹を使って作られる調味料なので、塩麹と同じように使うことができます。

しかし、味噌の独特の風味がついてしまうので、味付けの濃い料理などに使うのがおすすめです。

トンテキなんかもいいですよ。

 

★甘酒

甘酒も麹から作られていることをご存じでしょうか。

甘酒には酒粕から作られるものと、米麹から作られるものがあります。

このときの甘酒は米麹から作られた甘酒を使うようにしましょう。

 

また、甘酒の中には発酵が止まってしまう加熱処理がされているものもありますが、塩麹の代わりに使うのであれば、非加熱処理のものを選ぶようにしましょう。

 

塩分は入っておらず甘みがあるので、調理の際の味付けには注意が必要ですよ。

 

★玉ねぎ

玉ねぎをすり下ろしたり、細かく刻んだものに漬けこむことで、お肉を柔らかくさせることができます。

玉ねぎにもお肉を柔らかくする酵素が入っているためです。

玉ねぎの風味が料理の邪魔をしてしまうものには使えませんが、玉ねぎのソースをそのままうまくいかせるようなステーキなどには、ピッタリといえます。

 

★パイナップル

パイナップルに含まれる酵素が、お肉を柔らかくしてくれます。

 

酢豚のように料理にパイナップルが入っているような場合は気にならないかもしれませんが、そうでない料理は甘みが強く出てしまいます。

 

缶詰ではなく、生のパイナップルを使った方がより代用品の役割を果たしてくれますよ。

エスニック料理や、ハワイアン料理にとても向いています。

 

★まいたけ

意外だと思うかもしれませんが、まいたけにもお肉を柔らかくしてくれる酵素が入っています。

 

下味とまいたけを一緒にフリーザーバッグに入れて15分ほど置いておくと、とても柔らかくなります。

柔らかさが実感できる鶏のむね肉の料理がおすすめです。

まいたけもそのまま副菜として使えるので、ヘルシーな一品になりそうですね。

 

★重曹

重曹には塩麹のような酵素はありませんが、アルカリ性のため食材を柔らかくすることができます。

 

これは、食品がアルカリ性か酸性かに傾くことで、食材が水分を保持しようとする働きが出てくるためです。

使うときは、塩と一緒に水で溶かして、それを食材に揉みこむように使うといいですよ。

 

★ビール・コーラ

ビールやコーラもお肉を柔らかくしてくれる効果があります。

 

ビールやコーラは酸性の食品で、上で載せたように、保水性を高めてくれる役割があります。

 

ビールには味がついていないため、しっかりと別に味付けをする必要があります。

コーラは甘みが強いので、砂糖の代わりに使える料理がおすすめです。

スペアリブや角煮など、豚肉や牛肉のかたまり肉をつかった煮込み肉なんかはピッタリです。

★塩

お肉などを柔らかくしてくれる効果はありませんが、下味として使うことができます。

塩麹の半量を使うのがいいでしょう。

塩麹の風味を前面に出すような味付けには、ちょっと向かないかもしれませんが、無難に味付けができる代用品だといえます。

 

 

■まとめ

一時期流行した塩麹は、ただのブームではなく、昔からの先人の知恵で得られた調味料であることがわかりました。
● 塩麹は免疫力アップ、腸内環境改善の期待がもてる
● 代用品は塩麹と同じような酵素が入っている物か、酸性に傾いている物、アルカリ性に傾いているものが使える
● 味がついている代用品は、料理の味付けに注意

代用品ではお肉は柔らかくなっても、食材のうま味まで再現できるかは難しいかもしれません。しかし、料理によっては代用品ならではの風味で、塩麹とは違ったおいしい発見があるかもしれません。
塩麹のよさと、代用品のよさをバランスよく受け入れられたらいいですよね。

 

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