あまり家庭に常備することのないコーンスターチ。棚の奥に眠っているなんて方もいるのではないでしょうか。
最近は健康志向が高まったことで食品の選び方が変わり、コーンスターチを利用する方も増えています。そんな気になるコーンスターチの原材料や、栄養成分についてご紹介します。
■コーンスターチとは?原材料について
販売されているコーンスターチのほとんどは、「トウモロコシ」と「酸化防止剤(無水亜硫酸)」の2種類の原料で作られています。
トウモロコシはアメリカ産の物が多く、主に家畜の餌やコーンスターチの原料に使用される「デントコーン」や、もちもちとした強い粘りが特徴の「ワキシーコーン」が使用されています。
国産のコーンスターチになると生産しやすい「スイートコーン」が使われたり、オーガニックのコーンスターチは「酸化防止剤(無水亜硫酸)」が添加されていません。
■コンスターチにはどんな成分が含まれている?
原料のトウモロコシからデンプンを取り除くため、脂質やタンパク質はほとんど含みません。
加工で残る成分は「デンプン」を中心に「ミネラル類」を含んでいます。
小麦粉の特徴であるグルテンを形成しないグルテンフリー食材として活用されたり、糖質制限やグルテンフリーの食事にも小麦粉の代用に使用することがあり、小麦粉よりサクッとした食感と軽い口当たりになります。
「現在、食料品店の棚や冷凍庫には、何らかの形でトウモロコシを含む品物が約3500種類並んでいると言われている。プディング、ソース、スープ、それに種々のアジア料理には、増粘剤としてコーンスターチ[トウモロコシから作られるデンプン]が含まれている。」(『トウモロコシの歴史』原書房、P50) pic.twitter.com/J1KxkntNNF
— 本ノ猪 (@honnoinosisi555) September 28, 2020
■コーンスターチの成分は何が一番多い?
コーンスターチはトウモロコシを原料にデンプンのみを取り出しているため、炭水化物が全体の9割近くを占め、デンプンの含有量は全体の85%以上です。
コーンスターチに含まれる炭水化物は多糖類の「アミロペクチン」「アミロース」からできています。
この2つの成分はお米やもち米などにも含まれ、「アミロペクチン」が粘りを作り、「アミロース」が硬さを作っています。
炭水化物と聞くと糖質が気になりますが、「アミロース」は難消化性デンプンである「レジスタントスターチ」に分類されます。
アミロペクチンが多いと赤くあかくなる。
コーンスターチはまっか、面白い pic.twitter.com/TTtbuAPTYB— 東京でとって食べる生活 (@totte_taberu) August 3, 2019
■コーンスターチにはどんな栄養成分が含まれている?
リン
あまり聞き慣れないと思いますが、体内のミネラルの中でカルシウムの次に多い栄養素です。カルシウムやマグネシウムと結合し、歯や骨の元になります。
クロム
主に、体内で糖や脂肪の代謝を助ける重要な役割があり、別名「代謝のミネラル」とも言われています。不足すると血糖値の上昇を招き、疲れやすくなったり、体力の減衰に関わります。
モリブデン
体内での代謝や毒素を分解する酵素の成分として、肝臓や腎臓に多く存在しています。鉄分の利用を促し、造血作用を促進するモリブデンは「血のミネラル」とも言われています。
銅
赤血球のヘモグロビンを作るために鉄を運ぶ重要な栄養素です。さらに、体の様々な酵素の元にもなり、活性酸素を除去する働きや、骨の形成を助ける役割があります。
■まとめ
コーンスターチは1度にそれほど多く使わないため、栄養素や原材料を知らなかった方もいいのではないでしょうか?
最近注目されているレジスタントスターチが含まれているため、小麦粉の割合を少なくてコーンスターチを使用するだけで糖質が抑えられます。
機会があれば、コーンスターチを活用してみてはいかがでしょうか。
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