ビールの成分表示を見ると「コーン」「スターチ」の文字。「ビールって麦とホップだけで作られるんじゃないの?」そんな疑問が出てきますよね。
麦とホップだけで作られるビールもありますが、それ以外の副原料が入っているビールの方が多く流通しています。
今回はコーンスターチが入っているビールのことや、コーンスターチが入っている化粧品について解説します。
■コーンスターチ入りのビールはまずい?
個人の好みなので一概に「まずい」とはいえません。
麦芽とホップだけで作られるビールの方が、味が濃いものが多いです。
米やコーン、スターチといった副原料が入っているものは、色が薄くてスッキリとした味のものが多いですね。
スターチは「でんぷん」のことですが、おもに「コーンスターチ」のことを指します。
過去にはビールの売り上げが、日本一になった商品にもコーンスターチは入っているため、「まずい」とは言い切れません。
■なぜ日本ビールにはコーンスターチが入っているの?
“副原料としての米・コーン・スターチはビールの味を調整し、バランスのよいものにするのに役立ちます。
これらはアメリカやヨーロッパ諸国(ドイツを除く)でも消費者の嗜好に合わせたビールを醸造する手段として広く使われています。
ビール酒造組合|ビールの豆知識より引用 https://www.brewers.or.jp/tips/production.html
つまりビールの個性を出すために、味の調整をしているということなんですね。
■化粧品にコーンスターチが入っている理由とは?
主な理由として、3つあげられます。
・肌に膜を張ることができるため
ベビーパウダーやフェイスパウダーにコーンスターチを配合すると、肌への密着度が高まり、膜を作ってくれます。
・化粧品にとろみをつけるため
化粧水のテクスチャーに、とろみがついているものがありますよね。そのようなとろみをつけるために配合されます。ハンドクリームなどのクリーム類のほかにシャンプーなどでも使われます。
・スクラブとして使うため
マイクロプラスチックのような環境に負荷がかかるもの、クルミのように粒子が粗いものが原料だと使いづらいですよね。
コーンスターチは自然に還って粒子が柔らかいことから、スクラブに使うこともあります。
■コーンスターチ入り化粧品はどんな効果があるの?
肌にやさしく害がないため、敏感肌の人でも使いやすいです。
保湿性があるため肌の潤いを守れますし、コーンスターチのとろみの成分はシャンプーの泡を豊かにします。
植物由来の成分のため、オーガニック化粧品に使われることもありますよ。
■コーンスターチ入り化粧品は安全?アレルギー性は大丈夫?
原料がコーン、つまりトウモロコシであるため、トウモロコシのアレルギーがある人は気をつけたほうが良さそうです。
アレルギーを発症する可能性はかなり低いですが、肌につけるため赤みやかゆみといった反応が出てしまうことがあります。
トウモロコシアレルギーを持っている人は、使う前にパッチテストを行って、反応がないことを確認してから使用するようにしましょう。
■粉糖にコーンスターチが入っている意味とは?
スーパーで売られている粉糖の成分表示を見てみると、コーンスターチと書かれていることがありますよね。
これは粉糖が固まらないようにするためです。
全量に対して3%ほどと少ないですが、配合されていることで粉糖のサラサラを保つことができます。
■コーンスターチで簡単!自宅で作る粉糖のレシピ
粉糖はグラニュー糖を粉状にしたものです。
グラニュー糖と、コーンスターチを用意します。
グラニュー糖はスティックに入った、コーヒーシュガーでもいいですね。
<材料>
グラニュー糖・・・作りたい分だけ
コーンスターチ・・・グラニュー糖の3~5%
材料を混ぜて、フードプロセッサーで細かくします。
粉糖と普通の砂糖の違いは、成分ではなく粒子の大きさだけなので、細かくすれば簡単に出来上がりますよ。
■まとめ
● コーンスターチ入りビールはスッキリした味わいになる
● ビールにコーンスターチが入っている理由は、味を調整するため
● 化粧品に入っているコーンスターチは「密着度を高めるため」「とろみをつけるため」「スクラブのため」に入っている
● コーンスターチが入った化粧品は比較的アレルギーは出にくいが、トウモロコシアレルギーの人は事前にパッチテストを行うと安心
ビールは麦とホップだけで作られているのかと思いましたが、ほかの原料も入っていることがわかりました。
コーンスターチが入っているビールが、日本でも売り上げの上位にあることから、一概にまずいとはいえないこともわかりましたね。
味わいの濃いビールを飲みたい人は、コーンスターチが入っていないものを選ぶといいですよ。
地域のクラフトビールなども麦とホップだけで作られているものが多いので、ぜひ試してくださいね。
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