カレーやスパイスとしてお馴染みのカルダモン。
聞いたことはあるけど、本格的なカレーを作ったことがなければ使ったことがない人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな、カルダモンとはどういったスパイスなのか、使いたいときにない場合はどうしたらよいのかを、ご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
■カルダモンとは?
爽やかな樹木を感じる香りと、辛味と苦みを少し感じる風味が特徴のスパイスです。
ショウガ科の多年草でもあるので、香りはショウガに似ている部分もありますね。
カレーに入れることもありますが、砂糖と混ぜてカルダモンシュガーを作って、ヨーグルトに混ぜてもおいしいですが、少量でも香りが強いので、使いすぎには気をつけましょう。
ピリッとした辛味が特徴のため、アジアなどのエスニック料理に使われることが多いです。
原産はスリランカやインド、マレー半島といわれています。
世界最古のスパイスとしても知られており、古代では解毒の薬として重宝されていました。
アジアの他に古代エジプトやローマ帝国でも、大事に扱われてきたカルダモンですが、北欧でもバイキングが持ち帰ったことで、多く使われるようになりました。
カレーや肉料理の臭い消しに使われるのが最も有名ですが、アラブではコーヒーに、北欧やヨーロッパではケーキやお菓子、パンに風味付けとして使われます。
効果・効能
・整腸作用
胃液の分泌を助けて、消化を促してくれる働きがあるといわれています。
解毒の薬として使われていたことからも、デトックス作用が望めそうですね。
また、気持ちを落ち着かせてくれる作用もあるので、ストレス性の胃痛などにも期待できます。
・疲労回復
気持ちを落ち着かせてくれることから、体をリラックスへ導いてくれる作用も期待できます。
気持ちが高揚して興奮しているときや、不安が高まっているときなどに、沈めてくれる作用が望めます。
・体温上昇
体温を上昇させ、発汗作用があるスパイスとしても知られています。
寒い地域では体を温めるために、暑い地域では発汗を促して体温を下げるために使われるそうです。
また、このことで代謝が上がることも期待できますね。
・口臭予防
カルダモンには1.8-シネオールという成分が入っており、この成分により口臭予防ができるといわれています。
実際に、口臭予防の洗口剤やチューイングガムに入っていることも。
北欧では飲酒のあとの臭いを消すために、カルダモンを噛む風習があるようです。
こういった風習は北欧以外の地域でも見かけることがあります。
同じカレーのスパイスとして有名なガラムマサラについての詳細記事。
■カルダモンの代用品
本格的なカレーを作る人には欠かせないスパイスですが、そうでない人には少しなじみがないスパイスですよね。
そんな人には代用品で乗り切ることもできますよ。
ここでは4つご紹介します。
★シナモン
よくお菓子で使われるシナモンですが、お菓子以外に料理・ドリンクに入れても使えます。
シナモンはスパイシーな香りがカルダモンに似ていて代わりにも使えるのですが合う合わないもあるみたいですね。
シナモン辛さがいい感じにドライブするのと安いので使い勝手がいいとカルダモン代わりにされるんだけどちゃんと設計できてないとまぁ合わないよね
— コカイン忍者 (@ymskes) November 9, 2020
★コリアンダー
英語表記ではコリアンダーですが、パクチーと同じもので、ここでは生のコリアンダーではなく、乾燥コリアンダーのことを指します。
爽やかな風味という特徴は似ていますが、コリアンダー独特の香りになってしまうため、他のスパイスと一緒に使うような料理が合いやすいです。
カレーや煮込み料理などに使うのがいいですね。
★クミン
クミンもカレーには欠かせないスパイスの一つです。
カルダモンと同じように苦味と辛味があるのが特徴です。
クミンはカルダモンより辛味が強いので、代用する際は様子を見ながら入れていくようにしましょう。
土日料理担当の私なので作りました。
スペアリブの南国煮込み。
南国というのはスパイスです。
豆鼓醤ベースに八角、生姜の皮、にんにく、クミンシード入れました。
本当はカルダモンを入れたかったんですが、スーパーに売ってなかったので生姜とクミンシードで代用しました。
めっちゃ旨かったです。 pic.twitter.com/9Mq3UGHyvE— ひょい吉 (@eos_tk) December 7, 2019
★ショウガ・ジンジャーパウダー
カルダモンはショウガ科の植物から採られていますので、辛味もショウガに近いものがあります。
ほろ苦さがないので、風味は違ってきますが、ピリッとした感じはカルダモンの代用として使うことができます。
このときのショウガは、使い方によって、チューブのようなすりおろしタイプでも、パウダー状になっているものでも大丈夫です。
【グレッグ】クローブ(丁字)、アニス(八角)、シナモン、カルダモン(生姜で代用)、オレンジの皮、砂糖→赤ワインにぶちこんで→煮立たせないようトロ火で20分 pic.twitter.com/jnbNN7YjU0
— 造魔カドモン (@dollyQadmonnn) November 18, 2016
★ナツメグ
ほろ苦い味がカルダモンと似ています。
香りが少し甘いので風味は少し変わってしまいますが、肉料理に合うスパイスなので、代用も可能です。
代用するときは肉料理や、カレー、などがおすすめです。
■香りの王様!カルダモンを使ったレシピを2つ紹介
香りの王様とも称されるカルダモン。
定番のカレーはもちろん、一緒に飲むとおいしいチャイの作り方をご紹介します。
★カルダモン入りの本格チャイ<2人前>
シナモンスティック・・・1本
黒コショウ(ホール)・・・5粒
ショウガ・・・1片
紅茶(アッサム、またはセイロン)・・・スプーンで2~4杯
水・・・200ml
牛乳・・・200ml
砂糖・・・適量
1・スパイスを割りショウガを潰して、鍋に入れた水の中に入れる
2・鍋を強火にかけて沸騰したら少し火を弱めて煮出す
3・火を止めて、茶葉を入れる
4・2~3分待ったら、牛乳を入れる
5・中火で沸騰寸前まで温めて火を止める
6・茶こしでこして、出来上がり
スパイスはホールタイプを使うことで、パウダーにはない本格感が味わえます。
ショウガはジンジャーパウダーでも代用可能です。
他のスパイスもパウダーしかない、という場合でも、近いものはできますので、試してみてくださいね。
★定番のスパイスチキンカレー<3~4人前>
手羽元・・・8~12本
玉ねぎ・・・1個
ニンニク・・・2片
ショウガ・・・20g
トマト・・・半分
カルダモン・・・3粒
クミンシード・・・小さじ半分
ブラックペッパー・・・7粒
クローブ・・・5粒
シナモンスティック・・・半分
赤唐辛子・・・1本
〇ターメリックパウダー・・・小さじ1
〇チリパウダー・・・小さじ半分
〇ガラムマサラ・・・大さじ半分
1・ニンニクとショウガはすり下ろし、玉ねぎはスライスします。
2・サラダ油(分量外)を鍋に入れ、中火で火にかけます。
3・カルダモンは潰して、クミンシード、ブラックペッパー、クローブ、シナモンをいれて炒めます。
クミンが油ではねることがあるので、蓋をするといいですよ。
4・玉ねぎとちぎった赤唐辛子をいれて炒めます。
5・玉ねぎが透明になったらすり下ろしたニンニクとショウガをいれて、さらに炒めます。
6・油が全体に回ったら、手羽元をいれて炒めます。
7・鶏肉の表面の色が変わったら、〇印のパウダーを入れて、全体を炒め合わせます。
8・トマトをざく切りにして入れ、水(分量外)を鶏肉が8割ほど隠れるくらいに入れて煮ます。
9・塩で味を調整して、鶏肉に火が通ったら完成です。
スパイスの量が多いので、材料を見ただけで尻込みしそうですが、実際やってみると煮込み時間も少ないですし、案外簡単にできそうです。
マイルドさがほしいときは、仕上げにヨーグルトを入れてもおいしいですよ。
■まとめ
スパイスの王様、カルダモンの効果やレシピ、代用品をご紹介しました。
● カルダモンは世界最古のスパイスといわれ、世界中で愛されるスパイスの一つ
● カレーはもちろん、パンやケーキ、お菓子などにも使われる
● 全く同じように代用することはできないが、料理を選べば、代用品の特徴をいかした調理ができる
● 本格カレーはスパイスの種類が多いが、うまく使いこなせばオリジナルスパイスレシピができるかも
スパイスは奥深い世界なので、ここだけではご紹介できない効果や、レシピもたくさん存在します。
いろいろ組み合わせを試して、自分だけのオリジナルカレーができたらいいですね。
コメント