電気機器の接触が悪くなってきたから、接点用の商品を探すことに。「接点復活剤」と「接点洗浄剤」が隣り合って陳列されています。
どちらも接点の接触不良に効果がありそうですが、何が違うのでしょう。
今回は接点復活剤との違いと、接点洗浄剤の成分や効果を解説していきます。
■接点洗浄剤とは?
主な成分は石油系溶剤です。エチルアルコールを使った商品もあります。
どちらの成分も、表面の軽いさびや汚れを落とすはたらきがあり、速乾性のため布などで拭き取らなくても溶剤は残りません。
潤滑油のように滑りをよくするような成分は入っておらず、汚れ落としに特化した商品といいえます。
★接点洗浄剤の効果的な使い方
すぐ乾く商品が多いですが、十分な乾燥ができる時間をさらに設けるほうがいいですね。
塗った後に柔らかい布で軽くこすると、汚れが落ちやすくなります。しかし固まったさびなどは、接点洗浄剤では落とし切れないことが多いです。
さびがひどいときは、専用のさび取りを使うようにしましょう。
■接点洗浄剤の使い方で気をつけること
吹き付けるだけで作業が完了してしまう便利なものですが、気をつけることがいくつかあります。3点あげましたので、注意点を見ていきましょう。
・樹脂パーツやゴムが傷んでしまう商品もある
吹き付けるだけで汚れが取れるとだけあって、接点洗浄剤は強力な溶剤です。プラスチックやゴムも溶かしてしまいますので、金属部分に付かないように気をつけましょう。
・引火の危険があるため火気厳禁
揮発性の高い溶剤を使っているため、スプレータイプ、塗るタイプともに引火しやすいです。ヒーターを含めた、火の元の近くで作業するのは危険です。
・電気は切ってから塗る
通電している状態で塗ると感電の恐れがあります。電源を切る、電池は抜くといった事前準備をしてから作業しましょう。
■接点洗浄剤と接点回復剤は同じ意味?違いはある?
接点洗浄剤と接点回復剤は違います。
接点を復活させるといった目的は同じですが、回復へのアプローチが違います。それぞれの違いを見てみましょう。
接点洗浄剤・・・石油系の溶剤が主な成分で、電子機器の汚れを取り除くことが目的です。
間違ってグリスなどの、油分がついてしまったときにも使えます。汚れや油分をきれいに落とし素早く乾くため、油膜が残らずサラサラに仕上がることが特徴です。
接点復活剤・・・接点部分の汚れを落とすほかに、摩耗を防ぎ、滑りをよくする潤滑剤が入っています。
汚れを落とす効果がありますが、接点洗浄剤のような洗浄力の強さはありません。金属部分の滑りをよくして、さび防止をするための油分が含まれているので、塗った部分がヌルっとします。
接点洗浄剤は接点の汚れを取り除くもので、接点復活剤は接点を保護をするもの、ですね。
■接点洗浄剤が売っている売り場はどこ?
★ドラッグストア
ドラッグストアにあるの?と思われる人もいるかもしれませんね。ホームセンターのように大きなドラッグストアには衣料や文具、機械のメンテナンス用品のコーナーがあり、そこに置いてあることがあります。
★ネットショップ
接点洗浄剤と検索すれば、さまざまな種類や価格を見比べることができるので、ネットショップで買うと商品の選択肢が増えます。楽天やamazon、メーカーの公式サイトでも取り扱いがあるため、簡単に注文できます。
★ホームセンター
カー用品や、電気機器のメンテナンス用品売り場に置いてあります。接点復活剤や潤滑油などと並んで置いてあることが多いので、間違えないように選ぶようにしましょう。
■まとめ
● 接点洗浄剤とは接点の金属部分を洗浄するもの
● 潤滑油のような役割はない
● 速乾性でべたつきがない
● 接点回復剤との合わせ技も使える
接点復活剤の油分が気になるという人は、まず接点洗浄剤で金属部分を掃除してみてはいかがでしょうか。
軽い接触不良であれば、接点復活剤を使わなくても通電するケースがありますよ。
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