電子工作など金属を溶着するときに使う半田つけ。
でも「余計なところに付いてしまった!」といった失敗もあります。でもこれがあれば大丈夫。半田吸い取り線が余計な半田をしっかり吸い取ってくれますよ。
半田つけの失敗も、半田吸い取り線があれば安心です。
今回は半田吸い取り線の使い方や、注意点を紹介します。
■半田吸い取り線の正しい使い方
半田吸い取り線とは、細かい銅線を平たく束ね、表面にフラックスを浸み込ませたものです。
半田を熱で溶かし、吸い取り線を当てることで毛細血管の原理により吸い上げることができます。
電子工作や、故障した部品の半田を取り除きたいときにも使います。
1・半田吸い取り線の先に半田を少し付ける
2・斜め45度にカットする
3・半田部分に吸い取り線を当て、上から半田こてで熱を加える
4・吸い取り線に取り除きたい半田を吸いとらせる
5・半田こてと吸い取り線を同時に離す
半田吸い取り線の使い方を写真に撮っていたのだが、自分と基板の間にカメラを三脚で固定して、セルフタイマーで撮影しなければならなかったので、半田ごてを使うのが結構難しかった。 pic.twitter.com/2mcOz1PjQW
— しなぷす@synapse.kyoto (@h164tan1) May 31, 2017
■半田吸い取り線の使い方で気をつけること
基板などは、熱の伝わる時間が長すぎてもいけません。部品のダメージをおさえるためにも、しっかり道具の準備をしてから作業に入りましょう。
作業中は半田こての熱が伝わって熱くなるので、手袋などをして熱を遮断しましょう。
かなり熱くなるので、ヤケドの危険がありますよ。
吸い取った部分の銅線は続けては使えません。続けて作業するときは、ずらしながら行うようにしましょう。
■半田吸い取り線を上手に扱うコツとは?
・最初に半田を浸み込ませる
使い方の章でものせましたが、最初に半田を浸み込ませることで、こての熱が伝わりやすくなります。
熱が伝わりやすくなると、半田が取れやすくなるので面倒がらずに行うといいですよ。
・酸化してない場所を使う
黒く酸化していると吸い取る能力が落ちますので、酸化していないきれいな部分を使いましょう。
・こては寝かせて使う
吸い取るときは半田こての先だけを当てるのではなく、寝かせるように当てて設置面を増やすと効率よく熱が行きわたります。
・吸い取り線は半田部分より一回り幅の広いものを用意する
幅が狭いと半田に対して量が間に合わず、吸い取り切れないことも。
間違って半田こてが部品に直接当たらないためにも、余裕をもったサイズ選びをしましょう。
■半田吸い取り線で失敗したときはどうすればいい?
うまく吸い取れない、という主な原因はしっかり熱が伝わっていないこと。
特に大量の半田を取ろうとしたときに起こりやすいです。
少しずつ吸い取り線で吸い取っていく方法もありますが、長い時間かけると基板などはダメージを受けてしまいます。
そのようなときは「半田吸い取り器」というものを使います。
溶けた半田を一気に吸い取ってくれる道具で、かたまりが大きいときは吸い取り器の方が向いていることがありますよ。
ホームセンターで買えますので、探してみるのもいいですね。
唐突だけど、今年買って良かったやつ
白光の半田吸い取り器FR-300
共立エレで型落ち18k位だったはずこいつのお陰で半田ごてで頑張ってたのが馬鹿らしくなる位作業が楽になった pic.twitter.com/MIXQaBIiOC
— nocona (@gd5430) December 31, 2019
■まとめ
● 半田吸い取り線とは、いらない半田を吸い取って取り除く銅線のこと
● 吸い取ったところはニッパーなどで切り取る
● 半田部分より少し大きめの幅の吸い取り線を用意するとよい
● 半田吸い取り器というものもある
半田って慣れていないと多く出しすぎたり、余計なところに付いてしまうことがありますよね。
そんなときは半田吸い取り線が役に立つことがわかりました。
半田つけをするときは一緒に用意して、失敗した時にすぐに対処できるようにしておくといいですね。
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