チョコレートの原材料として知られる「カカオマス」。
カカオそのままの濃厚な香りと苦みを合わせ持ち、本格的なチョコレート菓子を作りたいバレンタインやその他イベントには欠かすことのできないアイテムです。
しかし、カカオマスを取り扱っているのは専門店やインターネット店ばかり。
いざ欲しいときすぐには手に入らず、作りたいレシピを断念した経験のある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はもうチョコレート菓子作りで悲しい思いをしなくても済むように、簡単に用意できる「カカオマス」の代用品をご紹介します。
■カカオマスとは?
追加でカカオマスを購入してきました。チョコレートの原材料となるもので、そのまま齧るとメッチャ苦い!が、担々麺に入るとコクが増します。チョコ担々麺1050円、本日限りです! pic.twitter.com/vhOMiT44g3
— らーめん HANABIヨメ (@akiko0823) February 15, 2020
カカオマスとは、簡単に言えば「カカオ豆を焙煎してすり潰し、ペースト状に固めたもの」のこと。
ここでは、カカオの実がカカオマスになるまでの工程を、順をおって見ていきましょう。
採取したカカオの実を割り、中から白いカカオ豆を取り出したら、これを発酵させていきます。
カカオ豆は発行すると茶色く変色し、同時におなじみのカカオらしい香りに変化します。
つぎに、発酵したカカオ豆を乾燥させ、細かく砕いて不要な皮などを取りのぞきます。
炒ってペースト状なるまで磨砕したら、冷やし固めてようやくカカオマスの完成です。
砂糖などを添加するとチョコレート、油分を取り除いて粉末状にすればココアパウダーとなります。
カカオマスの完成までには多くの段階があり、手間と時間を掛けて作られているのですね。
■カカオマスの代用
購入するとなるとお金も注文の手間もかかってしまうカカオマス。
手軽に代用する方法は無いかと調べた結果、たくさんの代用品が見つかりました。
★純ココア
ココア好きな方なら常備していることも多い純ココア。
カカオマスから油分を取り除いたものなので、油脂感以外はカカオマスとそう変わりがありません。
純ココアを使えば、カカオマスを用いたときと同様の芳醇なカカオの香り・大人っぽい苦みを楽しめる、ハイレベルなチョコレート菓子を仕上げることができます。
カカオニブって入ってると美味しいねー*
高い材料用意できなくて、カカオマスは純ココア、クーベルチュールチョコレートはアルファベットチョコで代用した。大丈夫だった! pic.twitter.com/uDPTAauORQ— まるさ (@umarusa20) July 2, 2019
足りない油脂のねっとり感はバターをプラスすることで補えます。
よりカカオマスに近づけたいなら、ココナッツオイルなどの植物性油脂を加えると、よりそれらしい味わいに。
少々手に入りにくいですが、カカオバターを加えればカカオマスそのものになりますよ。
★ビターチョコレート
スーパーなどの店頭でも目にしやすいビターチョコレート。
ビターチョコレートを使うことで、手軽にカカオマスの風味が再現できます。
完成!!
生チョコチーズケーキ!!周囲切り取って味見してみたけどいいね!!山本ゆり先生のレシピすげえや…
ビターチョコにして甘さを控えめ、ココアパウダーでほろ苦く仕上げてるよ~#すりみごはん#お菓子作り pic.twitter.com/4Hyk2Nwkl4— すりみん(今月も営業日少ないorz) (@KOKAUE_Usady) February 11, 2020
カカオマスを40〜60%と多分に含み、砂糖が少ない・または全く入っていないチョコレートのことを「ビターチョコレート」と呼びます。
カカオ分が高いため、お菓子作りに用いると、カカオマスに似た強い香りとほどよい苦みを出すことができます。
ビターチョコレートを使ってカカオマスの代用をする際に注意したいのが、メーカーや種類によってかなり甘味が異なるという点。
甘味が強いとカカオの風味が負けてしまい、味わいに十分な深みがなくなってしまいます。
ミルクチョコレートと比較して甘味が少ないという意味でビターチョコレートと名前付けられていることもあり、購入の際には糖分をよくチェックすることがポイントとなります。
★ダークチョコレート
こちらもスーパーなどで購入しやすい商品。急に「カカオマスを使いたい!」となったときに重宝しますね。
フロランタン
ガトーショコラダークチョコ使ってほろ苦な大人のガトーショコラになりました◎#コッタ#お菓子作り#お菓子作り好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/H5QtKptaWP
— ぽん*お菓子 (@Uw_sakupan0828) November 26, 2017
ミルクを含まず、その名の通り黒みが強いチョコレートのことをダークチョコレートと呼んでいます。
ダークチョコレートの基準は国や地域によって異なるため、製品によって味や色味に差が見られます。
ビターチョコレート同様にカカオ分を多く含み、香りと適度な苦みを持ち、カカオマスの代用としてぴったりなチョコレートです。
■カカオマスと健康について
カカオマスにはさまざまな健康成分が豊富に含まれており、美味しいだけでなく、摂取することで健康増進にも期待が持てます。
抗酸化作用がさまざまな健康増進効果を持つ「カカオポリフェノール」
ご存知の方も多いカカオポリフェノール。
強い抗酸化作用があり、コレステロールに働きかけることで動脈硬化を防ぐ役割を持っています。
また、この抗酸化作用が肌老化の原因となる活性酸素の酸化を抑制してくれるため、女性に嬉しい美容面にも効果が期待できる成分です。
また、血管の炎症部分に作用し、狭くなった血管を修復して広げてくれるといった驚くべき作用も持っています。
血管が修復された結果、血液の流れがスムーズになり、血圧の低下につながるという訳です。
この他にも、「体内のアレルギー反応に働きかけアレルギーの改善」をすることや、「脳の血流を増やすことで脳の活性化」をすることが分かっています。
便秘を解消「カカオプロテイン」
こちらはあまり馴染みのない名前ですが、カカオマスには「カカオプロテイン」というたんぱく質も含まれています。
カカオプロテインは難消化性の性質をもち、便のかさを増し、優しく排便の手助けをしてくれます。
また、腸内細菌のえさとなって腸の働きを活発にする効果もあり、便秘の改善に頼もしい効果を発揮してくれます。
健康増進のために勧められているカカオの摂取量は、
「カカオ70%以上のチョコにして、1日25グラム程度」
食べ過ぎないよう注意しながら、ぜひ毎日続けて習慣にしたいですね。
■まとめ
・カカオマスはカカオ豆を焙煎してすり潰し、ペースト状に固めたもの
・ココア分の高い市販のチョコレートや純ココアで十分代用することができる!
・カカオには強い抗酸化作用と便秘改善の効果がある
・あなどれない多くの健康効果を持つカカオ。推奨される「カカオ70%以上のチョコを1日25g程度」はぜひ毎日続けたい習慣!
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